【 ソープ四方山話 〜 その42 】
 
 
金津園遊興録(2)


 平成18年一年間に私が金津園で放蕩したソープ遊びの初対面を書いています。

 アミコ
 全く久し振りに入った店で、アルバムで選んだのがアミコだった。
 アミコは、目がパチッとしていて顔立ちはまあまあ、ウエストが締まっていてスタイルも良かったけれど、挨拶らしい挨拶がなかった。
 顔を合わせて、私が愛想良く言葉をかけて、まともに言葉を返さない女というのは、私がもっともいやになるタイプだ。まあ、男は誰でもそうだとは思うが。
 そしてアミコは、私がどんな男なのか、どんな遊び方をしているのか探るようなお愛想の質問もせず、しかも、部屋を見事に真っ暗にしていた。新人の嬢ならともかくも、業界歴があって部屋の照度をしっかり落とす女というのは、私が女の性格にもっとも気落ちするところだ。
 無愛想で真っ暗のダブルパンチだから、私はたっぷり気持ちがくすんだ。地獄までマンコをしに来た気分がする。
 そして、照明を明るくするように頼むとアミコがバシッと拒んだ。ここまで愛想なく拒まれたことがないから、私は更にガッカリした。ここまで感じの悪い女は10数年ぶりだと思う。
 更に様子を見ていると、アミコはああしてくださいこうしてくださいと、指示先行型の話しようで、私が自分の意思で動こうとするのを拒んでいるのも同様な四角四面の女だった。
「はい、ここに腰を下ろしてください」「はい、服を脱ぎます。上体を後に傾けてください」「腰を浮かせてください」「私の服もお願いします。ボタンの位置はこことここにあります」「はい、(ソファーに)もっと深く腰かけてください」「足を開いてください」「ベッドのここに寝てください」
 ずーっとこんな調子だった。私は能面のスチュワーデスを連想した。
 アミコが私の下着を籠にしまった後、私の目を見ながら無言ですーっとそばに寄ってきたから、私は(服に手をかけて)というサインだと思った。
 無言なことを忘れれば良い態度じゃないかと思ったが、ドレスに手を伸ばそうとする前に「ボタンの位置はこことここにあります」とアミコが指で示しながら言ったから参った。慇懃無礼とも思える、情感を全くくすぐってくれない物腰だ。
 どうやって服を脱がせたらいいのかまごつくのもストリップ支援の楽しさなのに。
 せめて、「ボタンはここよ」と媚びた顔で言ってもらいたいものだ。
 私は初対面の当初、絡み合いを始めるまでは、嬢の出方、要するに、気持ちの硬さによってはかなり遠慮深くしていることがある。
 その時私は遠慮深くしているだけでなく、ひたすらアミコの所作と言葉にあきれて口数も少なかったから、アミコには、まるでソープに不なれな客と見られたようだ。私は、看護婦に指示されている入院患者のように「はい、はい」と返事をして従うだけだ。
 今から私が貴男にキスを許す時間、今から貴男が裸になる時間、今から私(アミコ)を裸にする時間、今から(この洗っていないチンポに私が我慢して)フェラチオする時間、今からは貴男が好きなように腰を動かす時間、今から射精済みのチンポの残り汁を吸い取る時間、何だか全部区切りがはっきりして、私がこれを今から貴男に許すのです!、今からとっても気持ち良いことを私が貴男にしてあげるのです!というムードを放散している。しかもアミコには、自分の思惑と違うことを一切させないという気合いが籠っていた。
 要するに警戒心が極端に強いか、客を舐めきっているか、極度にくそ真面目であるか、のどれかなのだ。
 キスをきちんとすることについて指導が厳しい店だから、キスをしましょ、と能動的雰囲気で寄り添うのは形ができているけれど、心が全く伴っていない。肝心の口づけが、唇を殆ど閉じていて、自分のほうから僅かに舌先を出して「はい、先のところだけ吸わせてあげるから、吸いなさい!」という感じだ。
 アミコのすることは、男性器への対処の面だけを捉えればソープ嬢としてなかなかレベルが高いのだけれども、何から何まで艶やかさがない。
 目がキリッとしていて、これだけの器量をしていて、何やら野性的な魅力があるのに、これではもったいないと思わざるを得ない。
 それだけひどい客が多いからアミコが先手を打ってこのようにしているのだとあらためて思うけれど、高額店でこんな進行では私はかなわない。
 私は強引なことを絶対しないのだから、相手を見て振る舞い方を変えてくれと言いたい。ベテランのアミコはやることはそれなりにハイレベルな動作をしているけれど、こちらは全然感興が乗らない。
 即尺が思いっ切り良くしゃぶりつくやり方で、カリ首をがっちり咥えられたときには気を取り直そうと思った。でも、「どう、結構な味がしませんか?」なんて軽口は全然言えない。
 アミコが「足を開いてください」と言ったから玉舐めするだろうと判断し、股間を開けた。その通り巧みなキンタマ攻めをした。未洗浄の陰嚢を口に含むのだから、かなり立派な心がけだ。
 している性技は動作としては局所的に見事だけれど、私から見れば素晴らしいほど情緒ゼロだ。奴隷的な行為をあまりにも毅然とかかって、妙にかしこまったところがある。
 しかし、勃起支援、射精誘導にはもうたっぷり自信がありそうだ。
 徹底奉仕路線というのは、それが親密さを除外したものであれば、たとえソープ遊びといえども相互の対等なセックス快感の追求を願う私にはあんまり楽しくない。
 私は勃起具合の計測の実験動物にはなりたくない。もし、レビトラを飲んでいなかったら、ペニスは完全に縮こまってピクリともしなかったに違いない。
 そして、アミコは、私にソファーに座らせたままで跨ってきた。納めて上下動するや否や見え見えのよがり声を発するから、またガックリ来た。膣道は把握の力があり、なかなか小気味よい上下動をしたのだけれど、快感がほとばしっていますという作り声には白けた。
 エロビデオの影響なのか露骨なフェイクをする女が近頃実に増えたことには驚く。
 アミコの尻の落とし方はリズミカルで持久性があって、しかも、最高勃起物に合わせて動きが軽快だから、このままソファーのファックで抜いてやりたいという様子だった。
 でも、私は女をよがらせぬまま気をやるのは嫌だ。大体、会ってすぐ、相手のリードだけの状況でフェイクの声を聞きながら射精するなんて、そんなサル男にはなりたくない。
 それで、上下に動いている顔に向かって「マンコ、舐めたい!」と言ってやった。
 アミコは素直にソファーから下りてベッドに寝そべった。特に何も言わず、私の目を見ることもなく、すーっと移動したから情感はゼロだ。
 寝る時に誘うような視線を送ることもない。しょうもないことするなぁ、と思っているような横顔を見て、私は舌打ちし、暗いベッドで早速クリニングスにかかった。
 それで、驚いたことには、アミコは両脚の構え方でもって完璧にクリトリスを防御して、私にまともなクリニングスをさせなかった。とにかく両膝を開けようとはしないのだ。
 私は巧妙なクリニングスによって初対面の女の心を私に馴染ませることにいつも成功しているのだけれど、これではどうしょうもない。
 アミコに警戒心を解くように言おうかと思ったけれど、あまりにもガードががっちりしているし、それまでもう散々あきれているから一切注文はしないことにした。要するに、完全に気持ちが切れた。これなら、3万円以下の店の女だ。
 ここまでつまらない女というのは、私が20数年間金津園で遊んで4人はいなかったと思う。
 私はもうまともにクリニングスをすることをあきらめた。もう怒りや失望を通り越して、こんなやり方で接客していたら仕事は全く楽しくないだろう、とアミコが気の毒になってきた。
 私は正上位で合体した。気持ちが切れるなんて滅多にないことで、すっかり白けていたから、抽送が長持ちした。ツンドラ地帯でひょうに尻たぶを打たれ寒さに震えながら、息にトナカイの肉の脂のにおいがして、首に垢がたまっている女に青姦しているように気持ちにブレーキがかかって、噴出が遅れた。
 その結果、面白いことに射精感は満喫できた。レビトラを使っていなかったなら、生勃ちのまま嵌めて、十数回前後運動をすれば、さほど快感のないまま洩らしていたことだろう。
 アミコは『後舐め』をしたが、ティッシュで拭ってからペニスを口に含んだ。ティッシュを当ててからの後吸いというのは私は初めての経験だ。吸い方がオヤッと思うぐらいに立派なだけに、一拭きしたというのが何とももったいない。
 即ベッドの後はピンクチェアープレイ、マットプレイと進んだ。
 ピンクチェアーというのは私は初めてなのかもしれないが、一昔前に経験したような気もする。婦人科の診察台のような大変けったいな形をしていて、いかにも股間の快楽のための道具だ。
 アミコは、仰向けで大股開きした私に、治療行為を施すような顔で猥褻マッサージに取りかかった。アミコが絶妙に私の股間をさすり尽くすから、ペニスは、射精直後であるにもかかわらずはなはだしく起立した。
 魅力ある態度が全くできないのにチンボいじりだけものすごく上手なのが笑えてくる。玉舐めやアナル舐めもするし、とにかくカリ首を指で刺激するのが上手だった。
 何も言葉を交わすことなく、せっせせっせの音がするぐらいにアミコはペニスの刺激に励んでいた。その粘着的な愛撫が素晴らしいから、椅子のプレイでは私のペニスは充分悦んでいた。
 ピンクチェアーに寝そべった私の腰の上にアミコが跨り、盛んに上下動すると、ペニスは充分気持ちよかった。私はイッてやろうと念じたけれど、さすがに射精したばかりのところでは無理だった。
 ただ生理的亢奮度が良い線を行っていたから、私は精神的昂揚が低レベルでもマットプレイでは抜けるのではないかと期待した。
 アミコは私を風呂に浸からせた後、ピンクチェアーを脇にどけ、手早くマットプレイの準備をした。
 アミコのマットプレイの技はピンクチェアーでやったことと全く同じだった。ヌルヌルにされて微妙なところを弄られていると、とにかく刺激の仕方が巧みだから、同じように私のペニスは充血した。
 私はずーっとアミコの手でペニスを揉まれていたかったが、アミコがペニスを握って乗っかってきた。
 女上跨位の交合で、アミコがだんだんだんと腰を打ち下ろすのと呼応し、私は必死に下から突き上げ動作をした。
 スレンダーな体の上下動が見事なまでに急ピッチで持続的だった。乗っかった女のこれほど速い上下動は初めてだ。なのに、私の短いペニスを全く外さない。しかも、不思議なことに、いつもは女の尻に叩かれて痛くなるはずのキンタマがちっとも痛くならない。
 アミコの上下動は芸術的と言っても良いぐらいだ。私はアミコの運動の巧みさと一定のリズムの持続に感心し、ニタニタしながら射精起動を待った。
 今度はつつがなく発射できた。アミコが美人で、肉壺の具合が良いから、精神的には(この糞アマめ!)でも、射精まで持ち込めた。
 湯船でローションを落としてベッドルームに腰を下ろすと、丁度1時間が経っていた。
「えーっ、驚いたなぁ。即をやって、ピンクチェアーをやって、マットやって、ちゃんと2回抜いて、それで60分しか経っていないぜ。びっくりするねえ。後1時間どうしたらよいのだろう。もう勃たないぜ」
 私が途方に暮れた顔でぼやくと、アミコが笑っていた。
 その笑顔を見て、部屋を明るくするよう求めた。すると、アミコは意外にも素直に従った。私はブランデーを所望した。
 私は、アミコがまともにクリニングスをさせない以上、もう評価は最低レベルだ。裏を返したら喜んで股ぐらを私に任すかもしれないけれど、それではダメだ。帰っても良いぐらいだけれど、60分を残して去るわけにはいかない。
 話をきちんとしそうなので、だべっていることにした。幸いにしてブランデーはある。
 抽送中のアミコの堂々としたフェイクぶり、私のクリニングスに対する徹底的な防御反応、時々は当たる私の舌先に対してアミコの肉体がまるで無反応なこと、舌先で探ってみてアミコの陰核茎部がまるで発達しておらず、大陰唇の間にめり込んでいるようだと感じたこと、こういうことから、私は、アミコがオナニーを殆どせず、クリイキもまともにしないのだろうと想像した。
 そのことをズバリ指摘すると驚いた顔をしていた。まさしくその通りだった。
 その指摘でアミコは私に瞠目した。マットの準備をしている時に、私が風呂の中から何を問いかけてもはぐらかした答え方をしていたけれど、今度は年齢とか経歴とかきちんと説明するようになった。
 尋ねたわけでもないのに、クリイキが大好きな仲間の名前まで出してきた。但し、その名前は声が低すぎて聞き取れなかった。
 めずらしく親には仕事のことを話していた。ただ、雑誌の写真から親戚にばれて、大変困ったことがあって、それからは顔出しに慎重になった。
 顔出ししていなくてもアミコはなかなか美人だった。老けた顔つきではないし、スタイルもなかなかのものだ。そして、テーブルの上にあった名刺の裏の出勤予定を見るとかなり出勤日数が多かった。
「この出勤のしかたなら、月に2百万円は稼いでいるんだろう?」
「ううん、そこまでは」
「えーっ、じゃあどれくらい稼いでいるの?」
「月に180万円ぐらいかな」
「君の出勤状況と、君のこの素敵な容姿からしたら、月に2百万円はコンスタントに稼がなければダメだぜ」
「……」
「キミは抜き上手だから、月に2百万円ぐらい稼ぐのは簡単だと思うな」
 話が途切れたとき、アミコが「どんな子が好みなの?」と聞いてきた。
「受け身ができて、攻めが上手な子がいいな」
「両方とも?」
「僕の言う受け身が上手というのはねえ、貴女が想像するのとは多分違うと思うよ」
「何かしら?」
「本当に受け身の上手な女というのはね、男が上手に愛撫をした時に、その女がその男に拒絶感を抱いたりしていない限りにおいて、スコーンとイク女。これが本当の受け身上手な女。男を感動させる女。僕はそう思っているよ。要するに、ソープで働いていても毎日のようにオナニーする『オナニー大好き女』、これが攻め好きの男から見れば一番楽しい女だ」
 アミコは、鳩が鉄砲を喰らったような顔をした。
 私は『月に2百万円』の話と『イク女』の話でもって、私のオーラルに股ぐらを閉ざしていたアミコに強烈に嫌みを言ってやったわけだ。
 二度目のザーメン放出の後約50分間いろいろぶっちゃけたお喋りをしたから、アミコは私にまた来てもらいたそうな顔をしていた。私も二回目の射精を果たすまでは(このクソ女め!)と思っていたが、会話は楽しめた。
 しかしそれにしても、初対面の女であると、こちらが激しく気落ちしていようが、二回射精できてしまうのが本当に不思議だ。精神と本能とは違うということがよくわかった。
 帰宅してから金津園ワールドの『泡姫データベース』を眺めてみた。予想通りアミコのことが載っていて、讃辞の書き込みがたくさんあった。
 アミコの性技がかなり立派なことは認めるけれど、ああいう運び方をする女に大絶賛とは、ほんとうにあそこの書き込み者は射精だけが関心事のおこちゃまばっかりだ。
 金津園ワールドや2ちゃんねるソープ板のようなところはガキの祭典だから、多回数射精誘導する美人のソープ嬢というのが大好評となる。
 どう見てもアミコは抜きを業とする女だ。しかも、ご本人がセックスを楽しむ女ではない。それが『泡姫データベース』では大絶賛を博している。せっかく私と同じ大変結構な趣味(ソープ遊び)を持ちながら、さもしくて寂しいガキどもがいすぎるから、私はこの歳で人間嫌いになりそうだ。
 アミコが昔は顔出ししていたと言っていたのを思い出して、4年前、2002年9月発刊の『コンチネント11月号』を取り出した。これは浮舟グループのお抱え雑誌のようなもので、ここに当時の浮舟グループの店7店の嵌め嬢が
あい、あいか、あかり、あきら、あさがお、あみ、あや、あゆか、ありす、あんな、
えま、えみり、えりな、えるざ、かおり、かずき、くらら、こい、さくらこ、さき、
しのぶ、じゅり、すみれ、せいこ、せな、たまえ、ちか、ちはる、ともか、なお、
なな、ななみ、なるみ、ねおん、ねね、のえる、のりか、はるみ、ひかる、ひな、
ひみこ、ひろ、まこ、まな、まなみ、まゆみ、まりも、まるこ、まん、みな、
みなみ、みなよ、みほ、みやび、みらい、めぐみ、もえ、もんろー、ゆうか、ゆき、
ゆきの、ゆたか、ゆめ、ゆな、りりあ、りんご、れい、れいか、わかな
(注) こちらは実源氏名で、『金津園遊興録』は仮名。
と、69人載っていた。それまで私が膣内射精したことのある女がこの中に12人いたが、それが13人に増えることになった。
 それにしても、私はアミコのマンコを見分していないのだ。20数年間女遊びをして、マンコを眺めていないというのはアミコが二人目ではないかと思う。

 マカ
 アミコが『コンチネント11月号』に載っていた13人目だったが、14人目のソープ嬢がマカだ。そのことはマカに会う日の朝この雑誌を見て確認した。
 馴染みの嬢に「××店のマカちゃんなんかどうかしら」と推薦されて、マカを予約したのだが、その時は私はその可能性を考えていなかった。
 しかし、アミコが4年前の雑誌に載っていたことを思い出し、(マカは若いようでも、ひょっとしたら存外ソープ稼業が長いかもしれないな)と気づいてその雑誌を開いたら、案の定載っていた。雑誌が発刊された2002年9月の段階でマカが新人扱いされていないということも確認した。ならば、存外な年齢だ。
 写真のマカは見事なスレンダー体型だった。顔はぼかされていてわからなかった。
 朝一で対面すると、マカはなかなか目がきれいだった。顔は存外にこぢんまりしていて優しげだ。でも、第一印象がくだけた感じとは遠かった。私の脱衣を支援する様子を見ていると、ちっとも甲斐甲斐しさを見せないし、笑顔もさほど浮かべないし、女の魅力が発揮できていない点でもったいないように感じた。
 推薦した嬢は私の好みをよく知っていて、間違った選定をするはずがないから、何か私が好む美点があるだろうけれど、私はマカの声が大変か細くてなかなか聞き取れないのが困った。
 ただ手早くかかった即尺は、ぐいぐいしごきたてるやり方で、唇の動きが気合い良かった。なかなか長時間首を振っているので感心していると、ソファーに座っている私の腰の上に跨ってきた。完全に勃起したペニスがグィッと狭いところに呑み込まれた。潤滑剤は仕込んでいないようだった。
 そのまま細身の身体が見事に躍動した。私はきっちりしたフェラチオを受けていたし、マカの性技のレベルに満足していたから、勃起が全く充分、かつ、気持ちもぐーんと昂揚して、なかなか長く抽送が楽しめた。
 あまりマカに上下運動させたらかわいそうだと思って、私はクリニングスのプレイに誘った。
 マカを寝そべらせて陰部を眺めると、恥毛は面積がかなり抑えられていて、大陰唇から会陰にかけては無毛状態だった。陰核茎部や陰裂のサイズは普通と言ってよかった。
 問題はマカが前向きの気持ちでオーラルプレイを受けるかどうかだ。アミコのようなことになればかなりつまらなくなってしまう。
 マカはアミコとは正反対で、完全に陰部を私に任せていた。しばらくクリニングスをして、マカが歓迎的に股間を開いていることが伝わってきた。そのうちにピクリピクリの震えと深い喘ぎ声がはっきりしてきた。
 私はクリニングスに集中し、マカの反応を探った。陰阜を突き上げたり沈めたりするのがかすかな動きでも、小さな発声とぴったり連動していた。マン汁はそんなに流れ出ない体質のようだが、快感に浸っているのは間違いなかった。
 唯一気になったのは、大陰唇の毛が私の唇をおろし金のように刺激することだった。そこら辺の毛が剃られていた。
 どれぐらい陰核茎部を攻めていたのだろうか。マカは上半身の揺れが大きくなってきた。私がマカの陰核茎部を舌で包むようにして大揺すりすると、マカに身もだえする感じがあった。そしてとうとう「イキそう!」と来た。
 私は一番効きそうな刺激を続け、あっさりとマカに気をやらせた。マカは「イクーぅ!」という声は出さなかったが、「アーっ」で落ちた。
 マカの体から力が抜けても、私は(推薦したわけがわかったぞ)とにんまりしながらしばらくクリニングスを優しく続けた。
 マカの股ぐらが逃げていかないので、私はマカに二度イキをさせようと思ってそのまま69にかかった。
 マカは舐められるほうはしっかり浸っていたけれど、ペニスを攻めるほうは指を使うだけで、即尺の時のような気合いの良い咥え方をしてくれなかった。
 私は(何じゃ!)と思い、「(指でチンコを攻めているなら)お口はキンタマを攻めて!」と注文した。すると、なかなか気合いの良いマウスマッサージをやってくれた。
────フェラチオをしてくれないのは、クリニングスがあんまり気持ち良いからなのかな?
 そう思いながら、マカの股ぐらに顔を突っ込んでいた。
 頑張ってオーラルプレイをしていたけれど、マカの様子にあんまり変化がなかったので、即ベッドで二度イキさせるのはあきらめることにした。初対面では無理は禁物だ。
 怒張しきった肉棒を正上位で嵌め込んだ。
 肉孔は狭いと言ってよく、抽送がとっても気持ちいい。マカの嵌められ顔も、ペニスの受け入れ大歓迎という顔で、魅力たっぷりだ。
 ピストンがマカに充分快感を生んでいるようで、喘ぎ声が麗しい。意識的にしているようには見えないのだ。私は接して洩らさずの方式を放棄することにした。
 最後は、私は両足を後に伸ばして全身を直線状にし、鞭がしなるように腰を送った。
「これ、いいだろう?」
「うん、いい」
 甘い顔だ。マカが私の腕を強く掴んでいるのが嬉しい。
 充分の時間腰を振って、私は見事に注ぎ込んだ。爆発的に果てた。
 マカは、ティッシュでカリを押さえてからまるで迫力のないあっさりした後舐めをした後、疲労困憊の風情の私を心配した。ねぎらうマカの仕草が女らしくて結構だった。
 ローションプレイを楽しんだ後はしばらくお喋りをした。
 マカの性格については、ものに動じない、男っぽいところがある、あれこれ悩まない、思いつめるような願望がそんなにない、このように判定した。
 顔は歳の割にはかなり可愛い感じだ。ストレス対策で旅行がしたくなるのでもなく、ブランド品を揃えてニヤニヤしているタイプでもない。
 出勤日数が立派だから「貯金が貯まってしょうがないだろう?」と聞くと、「私、通帳の金額を全然見ていないの。入れるだけ」と答えたが、その通りだろうと想像できた。借金が嵩んで業界入りしたとは思えない。
 陰部のおろし金状態について聞くと、毎朝カミソリを当てているということだった。夕方にはかなりざらざらしてしまうらしい。
 69でフェラチオがまともになかったことを指摘すると、「私、体がとても硬くて、みんなに嗤われているの」と返した。口がカリ首まで届かなかったようだ。
 マカが右腕を曲げて力こぶを作り、「これーっ」と笑った。確かに立派な膨らみができていた。
 鏡の前に置いてあったキラキラのブレスレットに十字架の飾りが目立っていた。
「十字架がキラキラしている。キミ、クリスチャン?」
「クリスチャンじゃないわよぉ」
「じゃあ、クリスチャンじゃなくて、クリトリちゃん派なのよ、と答えなければぁ」
「……?」
「マカちゃんはクリスチャンではなくて、クリトリスちゃん派だろう?」
「あははっ」
 クリ舐めで見事にイッたからクリトリスだけかなと思っていたら、マカは中イキもできると説明した。
「マカちゃんは見事にイッてくれたねえ。……昔のソープ嬢は、客にイカされるのはプロとして恥と考える女が多かったんだよ」
「そんなこと、初めて聞いた。どうしてかなぁ」
 何故か検診の話になった。
「検診はF医院に行っているのかい?」
「F医院は行かないわ」
「どうして? あそこの医者が何を喋っているのかわからないから?」
「ううん、Fはヤボなのよ」
「ヤボ?」
「私、一度おなかの調子が悪くなってF医院に行ったのよ。おなかが何だか硬くなった感じがしたの。それで『おめでとうございます。妊娠です』と言われて、冗談じゃないわよ。私、ピルを飲んでいるのに妊娠だなんて。それでそんなはずはないと言ってしっかり調べてもらったら、『間違っていました』だって。Fはヤボよねえ」
「そりゃ、ヤボではなくて、ヘボだよ」
「ヘボ? Fはヤボよー」
「そういうのは、世間一般ではヘボと言うものだけれどなー」
「ヤボ!」
「あれっ? ヤボ、ヘボ……、ヤブのがいいのかなー」
「うちの子はF医院に行っていないわ」
「どうして?」
「あそこはよその店の子がたくさん来るから、それで、店が避けているみたいなの」
「へーぇ、いろんな考えがあるんだねえ」
 話ははずんだ。マカはいろいろ喋り、遂にはHPに出ている年齢とは四つも違う実年齢を口にした。
 お色気とはほど遠いけれど、なかなか愉快な女だ。
 残り時間が30分あまりのところで第二戦を始めた。マカは、もうクリニングスは不要の顔つきもちらっと見せたけれど、私はそんなことにはひるまない。かまわずM字開脚をさせ、陰部を子細に観察した。一通りマンコの形状を論評してから、一方的にクリニングスから始めた。
 即のプレイで気をやったからには、私になれた段階ではもっと早くイクものだ。
 やはりマカの喘ぎ声は第一戦よりも明瞭だった。すぐにピクピクするようになった。そして喘ぎ声の中に苦悶のようなよがり声が入るようになると間もなく気をやった。早かった。
 マカの悲鳴を聞きながら更にクリニングスを続け、69に移った。今度は、私が腰を曲げ、マカの口がカリ首に届くようにしてやった。具合の良いフェラチオだった。
 残り時間も少ないはずだから相舐めはほどほどにして合体した。
 ローションプレイの時にしっかり女上位のファックを楽しんでいたし、マカが私のクリニングスに身もだえした後だから、いきなり急ピッチのピストンで大腰を使った。
 ズボズボと音を立てているような感じだった。こすれの感覚が充分にあった。この感触はローションプレイの最中に合体した時には生まれなかったものだ。
 マカも快感満喫という表情で私の腰の送りを受け入れていた。私の体にしがみつき、キスが熱烈だった。唇を離すと、更によがり方が奔放になった。
 そして遂に来た。少量の実弾ながらも、ペニスの基部が律動したのがはっきりわかる射精が達成できた。久し振りの2発目発射だった。
 マカはスレンダー、筋肉質の体型だけに、膣道はつるーっとした感じで、広いという意味ではなく、包まれ感が少し乏しかった。
 でも、私はマカに対してかなりの欲情を覚え、しっかり勃起していたせいか、ベッドの第一戦も第二戦も、その間の浴室での合体も皆充分に長持ちした。嵌めの感触がたっぷり味わえた。
 やはり見事に気をやる女は良い。ピストン中の燃え方も結構だ。ぐーんとセックスが楽しくなる。ひょっとしたら初対面のセックスではこの5年間で最高のセックスなのかもしれないなどと思った。
 マカを推薦した馴染みの嬢は私の好みがよくわかっている。
 マカがイキへの前触れを明確に見せ、はっきりと気をやったから、私の心に拍車がかかった。するとすべてが良い方向に向かう。私には女のイキが最高の催淫剤だ。
 マカは甘い表情で身支度を支援してくれた。

 ユマコ
 NSでも可能な店に入った。ここはS着要請の嬢もいて、こちらのほうが多いようだった。
 この店はかなり以前によく入っていたが、その当時は待合室も部屋も立派だと思っていたのに、久し振りに入ると、高額店とは天と地ほどにすべてが見劣りしていて驚いた。10数年間内装に全く投資していないように見えることにびっくりした。
 予約したのはユマコという名の長身の嬢だ。かなりの美人だったが、腕も足も店のHPの写真では想像もつかないほど太かった。HPに載っていたスリーサイズには大幅に嘘があるようで、また、写真を撮ったのはかなり痩せていた頃のようで、とにかく縦にも横にもでかいのだ。
 それでもウエストは存外に括れていて、かなり背が高いからこそ全体を見れば威圧されるほどの膨満感はない。しかし、肩や胸や膝などを部分的に見れば、地下鉄の中で見かける肥満体型の女と同じパーツだ。
 ウエストの上側と下側がかなり太いから括れて見えるのであって、公称60cmのウエストは75cmぐらいありそうだ。
 でも、ユマコは立派に色白で美肌だから、これが欠点を減殺している。豊満系とはいえなかなか見事な肉体をしていて、私が初めて相手するタイプの体つきだった。
 このところ6万円クラスの店でスレンダー系の女ばかりと対戦しているから、ロングコースで入ったとはいえ、標準コースなら4万円クラスである店で豊満系といたすのはかなり趣が変わっているように思える。
 即尺から即ベッドのプレイで、安い店で初会でもこれが可能なのだから少々驚いた。
 ユマコは陰毛の処理を全くしていなくて、更に、性器の周辺の肉付きがよいから、クリニングスがとてもやりにくかった。それに、クリトリスの感度もそんなにめざましいものではなかった。
 多毛な箇所に熱心にクリニングスしたが、結局私の奮闘は空振りだったようだ。
 そして、ユマコのフェラチオが優しすぎた。とにかく頼りないやり方だった。私は相互のオーラルプレイを長くやりたかったけれど、そんなに続ける値打ちがないと判断した。大体太腿が邪魔でしょうがない。
 正上位で合体した。でかい太腿がやっぱり邪魔で、その腿を押さえつけるようにして腰を振った。
 ユマコのバギナはもう一つ締まりが足りないように感じた。2回戦をしても、後のほうでは不発に終わるに違いないから、私は『接して洩らさず』で止めようと思った。
 でも、ピストン運動をしているとユマコの喘ぎ方が悩ましかった。要するに、大変ムードのある上手なフェイクだった。
 しかも、私はいつもスレンダーな女ばかり相手しているから、豊満な肉布団は実に久し振りだ。私の腕や腿や陰阜や下腹がユマコの体に当たる接触感も、ペニスがバギナに柔らかく包まれる感触も、これがスレンダー系の女と違ってなかなか味わいが結構だった。
 結局射精をこらえる努力を捨ててしまった。私はユマコのいかにも柔らかくて肌ざわりの良い股ぐらにパンパンと腰を打ちつけ、フェイクを楽しみながら気持ちよく射精した。
 その後の会話には大弱りした。ユマコの声がむちゃくちゃ小さいのだ。顔と顔がかなり近いのに私はしばしば聞き取れず、ユマコは身振り手振りを盛んにするようになった。
 マットプレイではユマコの豊満な腰と尻で女上位の上下動を愉しんだ。その動きがとても滑らかで、かつ、リズミカルで、疲れを見せない動作だったから、私はそこで放ってしまいたいと念じたけれど、射精起動はさっぱりだった。結局マットで放銃するのをあきらめた。
 その後は少し喋りあった。その店は多分15年ぶりぐらいに入った。壮年期の熱い想い出がある店だ。店の名前は変わっていた。私はユマコに昔の想い出話をした。
 ユマコはこの店が業界入りで、もう1年になったと言った。非常に話しやすい女だけれど、とにかく声が小さすぎる。会話に苦労するのはつくづく自分が情けなくなるからいやだ。
 ユマコに私の第一印象を聞くと「おっかなそうな人」と言った。
 私のほうからは、ユマコは「真面目な女」に見えた。バカがしにくい感じだ。何よりもクリニングスが楽しめないのが良くない。でも、体型は西洋絵画の豊満裸像のように見応えがあるし、顔も良い。
 最後のベッドは、私にはめずらしくかなり長い時間一方的にフェラチオを受け、結局クリニングスはしなかった。どうしてそうなったかというと、クリニングスが空振りだったからだけではなく、ユマコが即のプレイでのフェラチオとは段違いのフェラチオをしたからだ。
 ユマコは私が優しいフェラチオが好みでないとわかって、唇の締め付けをぐーんと強くしてカリ首を強烈にこすりたてた。ローションという緩衝がないからこれは効いた。
 私は勇んで正上位で合体した。即ベッドの時はユマコのバギナを緩く感じたけれど、2戦目はむしろ包まれている感じが強まっていた。
 そして、仰向けに寝てペニスを受け入れているユマコの腹の頂点が極めて高いところにあるというのが、いつもおなかがペッタンコ状態の女としているのと比べると激しく違和感を呼んだ。
 それが一種の亢奮材料なのか、フェラチオによる助走が良かったのか、ユマコの乱れっぷりで昂進したのか、ロングピストンの抽送で私はとうとう射精に漕ぎつけた。
 私は即のプレイでは、ユマコが上手にフェイクしていると思っていたが、それはクリニングスにあまり反応しなかったからだ。
 しかし、クリトリスではあまり感じず、ペニスピストンで感じる女もいる。ユマコはそのタイプなのかもしれない。
 豊満な肉布団を相手にイケてしまったのが何とも不思議だが、2戦目は全くクリニングスをしていないから、それでバギナに濡れが乏しくなって、私のペニスが刺激を満喫できたのだろう。
 ユマコの太い体に私の体を重ね合わせて、キスをしながら腰をもこもこ送っていると、まさしく適温を保った肉布団だった。重くて柔らかいユマコには、女上跨位よりも正上位でかかるほうが良い。
 まあ、ファックは楽しめたが、クリニングスで昂揚させられない女というのは、やっぱりつまらない。
 遊びが済んで上がり部屋に通されてから、店の応対が気になった。
 ただ食べ物を出しただけで、何の問答もしかけてこなかった。「会員になりますか」とか「ユマコは如何でしたか」とか「アルバムをご覧になりますか」とかのやりとりがないのだ。
 こんな商売っ気のない店は大いに疑問を感じる。私が20代の若者か70代の耄碌ジジイならともかくも、そうではない。いわゆる中級店と言われる店にこのところ二軒入って、その二つともこうだから、ソープ店というのはろくな男が働いていないという気がする。

 ハルミ
 馴染みの女から、以前に同じ店で働いていたことのあるハルミという嬢が今は別の店に出ていて、その店では多分器量とスタイルが一番だと聞いた。
 私は半年ぐらい前にその店に入っていて、アルバムでハルミの写真を見たはずだけれど、ハルミの名前も顔も全く記憶に残っていない。それに、ネットではあまりハルミの名前が出てこないから、少し疑いを抱いたまま予約した。
 エレベーターで待つハルミを見て私は驚いた。確かにスレンダーで、微笑みを浮かべた顔がはっとするぐらいに綺麗だった。やや細い目をしてそれがつり上がっていたけれど、冷たい感じはなくて、いかにも若い細面の顔に調和していた。
 私は「よろしくね」と声をかけながら、(これだけ綺麗で、しかも若いとなると、ひょっとしたらこのエレベーターの中でキスをしかけてくることはないかもしれないな)と思ったとたん、ハルミが唇を寄せてきた。
 背の低い私にぐーんと顔を下げて唇を合わせ、いきなり舌を突っ込んできたから、私は(これはいけるぞ)と期待した。
 掘り出し物に出会ったのかもしれない、と思った。
 部屋に入ると、一転して気落ちした。明かりを猛烈に暗くしていた。
 そして、その日はかなり冷え込んでいて朝一の入浴なのに、暖房のスイッチが入れてなかった。高額店でこの気遣いのなさは大いに問題がある。
 出勤後初めてこの部屋に入ったとしたら、ハルミは少なくとも部屋持ちではない。だとしたら、予約がしてある以上は店がスイッチを入れておくべきだろう。
 更に、ハルミの声がかなり聞き取りにくかった。ハルミを指名したわけを説明すると、ハルミは前の店での先輩の名を聞いて目を輝かせた。しかし、これ以外の話題ではハルミの言葉の語尾が全然わからず、とにかく会話がかみ合わなかった。
 それに、ソファーに座ってくださいとか、先ず服を脱がさせて貰いますとか、何やら指示的に出てくることも、ハルミの顔の可愛さと不調和に感じた。
 私は(うーん?)と思いながら、寒い部屋で全裸になった。ハルミが服を着たままで私だけふりチンの姿になるのはいささか滑稽で少し引っかかった。
 室温の問題はともかくも、嬢が出迎えた姿のままで私が一気に全裸になったのは、高額店の入浴ではこれが初めてだ。普通は、パンツ姿にさせた頃に脱衣支援の番を変えて、嬢が下着姿にはなるものだから、後でそれを指摘すると、ハルミには意外なことのようだった。
 私は、ハルミが笑顔で女の魅力をたっぷり発散していても、それは商売として身についた所作であって、根は生真面目で堅そうなタイプだと思ったから、「部屋をもう少し明るくしてくれない?」とは言い出さないほうが良かろうと判断した。
 私の腿から下腹にバスタオルをかけると、ハルミは衣装外しのプレイを誘ってきた。ハルミの服はめずらしくツーピース仕立てだった。白が基調でカジュアルな装いだった。それを脱がせると、下着は褐色系で、着ているものが全体になかなかセンスが良かった。
 パンティを脱いだところで、「全部脱ぐ?」とハルミが聞いてきたから、「うん、全部」と答えた。自分もすっぽんぽんになりましょうかと問うてくる嬢というのはなかなかいないから、これもめずらしい会話だ。
 ガーターベルトと靴下を脱ぐのをソファーに座ったまま眺めていた。スレンダーの割には骨盤と肩に幅があった。ただ、なで肩だったから肩幅のあるのが存外目立たなかった。乳房は控えめのサイズで、恥毛がかなり抑えられていた。大陰唇の毛は剃ってあるように見えた。
 ハルミが私の拡げた足の間に入ってきて、キスからスタートした。ディープ加減はなかなか気合いが入っていた。だから、フェラチオも恐る恐るするような頼りないものではなかった。
 即のフェラチオの所要時間については、私の経験した中では短かった。ペニスに戯れるようなエロい風情はなく、ハルミは勃ちを確認するとあっさりと跨ってきた。
 やはり若いだけに、戯れ的に焦らし的にプレイすることはできないのかもしれない。まあ、会ってすぐなだけに私が全く誘導的に出なかった、要するに、能動的に動かなかったのが原因でもあるのだが。
 ハルミの動きが見事だった。足が長いから幅の狭いソファーを楽に跨いで、股関節に負担を感じることなく腰が動かせるようで、急ピッチで腰が上下動した。
 ハルミは抜群のプロポーションをしていて、若くてかわいらしい美人だ。その上に、もう物理的な摩擦が素晴らしいから、これなら大概の男はすぐに射精するだろうと思った。
 私はその時は妙に観察的気分になっていて、射精気運がかなり抑えられていた。というか、即フェラチオをするまでの会話が、とにかく声が聞き取れなくて難渋したし、部屋の暖房の不備が不満だったから、性的昂揚がかなり虐げられていた。
 それで、発射させたいという意識のハルミにあまり上下動させるのも良くなかろうと思った。
 クリニングスを希望すると、ハルミが微笑んで応じた。
 ハルミは、ベッドの上で若い美人には似合わないほど見事にM字開脚の体勢になった。
 私は、その肉体の見事さと、かなりしっかりと恥毛の面積が抑えられていることににやけながらクリニングスにかかった。
 ハルミは初めから「あん、あん」の大きな声を上げ続けた。それまでの話し声とは音量が全く違うから、私は過剰な演技がいつ終わるだろうかと思いながら口と舌を使い続けた。
 よがり声が実に適確なBGMになって、調子に乗ってやっていたら、「ちょっと強い〜」と言われてしまった。それで優しいやり方にしたのだけれど、そのうちにハルミに(もう結構)という雰囲気が出たみたいに思えた。
 突然ハルミが上体を持ち上げ腰を退くようにしたので、クリニングスをやめることにした。
 シーツを見るとかなり濡らしていた。
 勃っていたのでそのまま合体した。仰向けのハルミの体の向きが変わって、丁度そこに窓から外光が少し洩れ届いていた。部屋の明かりが暗くても、ハルミの顔とボディの肌がよく見えた。若々しい瑞々しさが映える美肌だった。
 感服しながら正上位で迎えようとするハルミの股ぐらに入り込んだ。カリの先で短めの陰裂をゴニョゴニョとかき分け、上下になぞり、ズブリと嵌め込んだ。
 大腰で腰を送るとハルミのよがり声が大きかった。ここでも「あん、あん」だ。会話の声はとても小さいから、その落差が面白かった。性交の合いの手の習性が身についているようだ。
 私にしては長持ちした。快調に腰を振り続け、射精起動がかかるのを待った。大放出で果てると、ハルミがやや瞬間的な後舐めをサービスした。
 私はブランデーを所望した。そして、一服つけると、ハルミが「私もいただいてよろしいかしら」と言ってきた。もちろん快諾したが、飲み物のことだと思っていたらタバコだった。
 高額店で女から積極的にタバコを吸いたいと意思表示されたのは、私はこれが初めてだった。
 私のクリニングスを強すぎると言われることはあんまりない。それはかなり刺激に弱い陰核茎部だということだ。ふと気になって、「キミはオナニーってしているの?」と聞いてみた。
 すると、ハルミの話では、オナニーをしたことが一度もない、クリイキは店でお客に舐められて経験した、クリニングスは業界入りの前には経験したことがなかった、クリイキがわかっても自分でする気にはならない、中イキはない、ということだった。
 質問を重ねてこれだけ聞き出し、なるほどなぁ、と納得した。
 歳はもうすぐ24歳で、ソープは2年と9ヶ月の経歴だった。
 その後は風呂に浸かり、椅子とマットのプレイをした。
 ハルミのやり方の特徴は、準備や体流しとかの後始末に大変時間がかかることと、ペニスいじりがフェラチオも含めあっさりしていて、どうでも良い愛撫、足や腕や背中へのタッチの時間が長いということだ。当然、私にはかなり物足りなかった。
 合体については、椅子では、「女上背跨位〜女が和式便所スタイルで後ろ向きにしゃがむ。帆掛け船」の形で交わり、ハルミの上下動を楽しんだが、マットでは合体プレイがなかった。
 ハルミは何をするのもとにかく時間がかかった。私はハルミが性格的にそういう女だと理解したが、ここまで手間取っては、多少ソープ遊びをしている客なら皆、手抜きされていると思うだろう。
 浴室での戯れが終わると、残り時間が30分を切っていた。時間のかかる子だから、もうまともにクリニングスはできない。
 私は最強勃起を果たすべく、いきなり69から始めた。もう暗さに目がなれていて、ハルミの割れ目を観察することができた。一口に言えば、小さめの平凡な形をしていた。クリトリスもラビアも控えめだった。
 互いに横寝の形で69をするのは、ハルミにはやりにくそうな感じだった。初めての体勢だったのかもしれない。
 ここでも、ハルミのペニス愛撫があっさりしているから、私は物足りなかった。ただ、クリトリス快感を感じるたびにペニスを口から放して大きな喘ぎ声をあげるや、またカリを口に含むのが面白かった。会陰に愛液の滴が垂れていて、一応感じているようだから、それなりに満足した。
 私はクリニングスしながら中指を挿入するのもやってみた。恥骨の側の膣壁を優しく掻くようにしていると、よがり声が少し大きくなったようだった。バギナの中はツルツル系だった。
 時間が迫っているので、嵌めることにした。挿入の瞬間と始動後しばらくは抵抗感がないし、指を入れた時の滑らかな感触もあって、(これは二度目のぶっ放しが難しそうだぞ)と思っていた。
 ところが、ハルミがペニスピストンに気持ちよさそうな顔で私の体に手を伸ばして、充分好意的に抽送を受けているのを感じると、きちんと射精をしないと格好がつかないと思うようになった。
 強烈な「あん、あん」のよがり声が、ハルミの仕草と表情の観察では、フェイクとは思えないのだ。私は腰のつらさをこらえ、懸命に抽送に努めた。残り時間を考えて急速ピストンで頑張った。
 そしてとうとう来た。久し振りの『2回の射精』だった。
 ハルミに感想を聞くと、「すっごく気持ち良かった」「いいふうに当たる」「途中で私が締めたの、わかった?」の三点だった。締められたというのは、やっている最中には気づかなかったけれど、頑張っているうちにイケそうな感触が亀頭に出てきたことは確かだ。
 ハルミを総評すれば、かなり綺麗、足が長くて体型が実に見事、気だてがよい、笑顔が多い、性的技術は少し物足りない、性感的にも少し物足りない、というところかと思う。
 やはり、オナニーをしていないということが、エロっぽい所作に欠けることにつながるし、カリ首への愛撫に粘着性が出てこないことになると思う。タマキンへの攻めが殆どなかったのがめずらしいことだ。オナニーとタマキンへの攻めの必要性についてはハルミに言っておいた。
 かなり頻繁にキスを求めること、そして、ファック中にしきりに大きな喘ぎ声を出し、私の体のどこかに手を伸ばす仕草があることは高く評価できる。
 顔は細面の狐目系の美人で、怒ったら厳しい顔になると思うけれど、笑みが多いのが素晴らしい。
 それに、いろんなことを私にうち明けてくれた。業界入り後の詳しい経歴、実年齢、一ヶ月の獲得指名数の最高値と部屋持ちになるための数値に対する不足数などだ。
 これだけの美人が、普通初会の客には対応しにくい質問に防御的姿勢をまるで見せないのはめずらしい。慕情モードの男に苦労させられるのではないかと私は心配した。
 なお、この美貌にキスを求められるのは楽しいけれど、ハルミが舌を突き出し、その舌の中ほどで唇をしっかり閉じたままにして『男に吸わせる口づけ』だけで、吸うキスがなかった。互いに唇を半開きにして、舌と舌とで戯れるようなキスは応じた。
 常連客になって、多少好かれるようになっても、ハルミは吸うキスをしないように思う。
(千戸拾倍 著)
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